
「多様性」という言葉が世の中にあふれている。企業や大学はこぞって「ダイバーシティー推進」を掲げる。東京オリンピック・パラリンピックのテーマは「多様性と調和」だった。しかし、スローガンとして掲げるだけで終わってはいないか? 本当の多様性とは何か、その実現のため何が必要なのかを改めて問い直す。
国レベルの変革が急務 岩渕功一・関西学院大社会学部教授
東京五輪・パラリンピックはテーマに「多様性と調和」を掲げた。五輪の開会式では、性の多様性を象徴するレインボーカラーのドレスを着た女性歌手が国歌を歌い、親が海外にルーツを持つ高名な選手の起用があった。
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