残るセシウム、止まったままのシイタケ原木出荷 森林どう再生
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

2011年3月の東京電力福島第1原発事故では、東日本の広範囲の森林に放射性物質が飛散した。今も樹木から検出されるセシウムの影響は大きく、福島県東部を南北に走る阿武隈山地では、全国有数だったシイタケ栽培用の原木の出荷がほぼストップしたまま。住民や専門家は、豊かな山の資源と里山の暮らしを次世代につなぐため、試行錯誤を続けている。【寺町六花、尾崎修二】
止まったシイタケ原木生産
「こんなに幹が太くなると、もう原木には向かないね」。原発から西に約20キロ離れた阿武隈山地に位置する福島県田村市都路(みやこじ)地区で、ふくしま中央森林組合都路事業所の渡辺和雄所長(59)は伐採が止まったシイタケの原木用のコナラ林を前に、ため息をついた。
シイタケの原木は幹の太さが直径15センチ程度になると伐採するのが基本という。その太さになるまで20年。伐採した後の切り株から新芽が生え、再び20年かけて育てる。幹が太くなりすぎると、切り株から新芽が出にくくなるが、原発事故で原木の出荷が止まり、伐採が滞っている。
…
この記事は有料記事です。
残り2232文字(全文2679文字)
時系列で見る
-
原発事故の果樹賠償、東電がルールよりも少額提示 10倍差も
607日前 -
白鵬、誕生日に震災発生は「宿命」 復興支援に尽力、感謝の声
608日前 -
福島・請戸小学校 震災遺構として10月24日から一般公開
611日前 -
原発テロ対策の不備招いた規制委の体制
613日前 -
首相、米国の食品輸入停止撤廃を歓迎 「被災地待ち望んできた」
613日前 -
人の集まる場所に 気仙沼に建築士が「くるくる喫茶」オープン
615日前 -
3団地寄れば文殊の知恵 岩手の災害住宅、独居見守りで勉強会
616日前 -
福島・相馬の「おさかなマガジン」 レシピやさばき方を紹介
616日前 -
「きれいな海を残したいだけなんだ」 処理水の放出方針、漁師の憤り
618日前 -
残るセシウム、止まったままのシイタケ原木出荷 森林どう再生
618日前深掘り -
問われるのは安倍・菅政治の8年9カ月 東大名誉教授の御厨貴さん
619日前 -
被災地で進む高齢化と過疎 「特例」移住者に存続託す養殖漁業
619日前深掘り -
震災10年半 被災地、突出する高齢化 「老老復興」に担い手息切れ
620日前深掘り -
亡き妻へ「来世で会うべ」 10年経て石碑に名刻み、伝承へ一歩
624日前 -
お帰り二宮金次郎像 東日本大震災で倒壊、地元住民が私費投じ再建
626日前 -
福島・浪江の再開発 隈研吾氏の事務所が設計へ「世界に発信を」
629日前 -
処理水、風評被害、遠い帰還… 菅首相の退陣に福島の人々は
631日前 -
「少しでも明るく」 東京パラのビクトリーブーケ、障害者らが制作
634日前動画あり -
福島の帰還困難区域 20年代に希望者全員帰還へ 政府方針
635日前