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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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残るセシウム、止まったままのシイタケ原木出荷 森林どう再生

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周辺からセシウムを取り込まないようにブロックや不織布で対策を講じた原木を手に取る坪井哲蔵さん=福島県田村市都路地区で2021年9月5日午後3時57分、寺町六花撮影
周辺からセシウムを取り込まないようにブロックや不織布で対策を講じた原木を手に取る坪井哲蔵さん=福島県田村市都路地区で2021年9月5日午後3時57分、寺町六花撮影

 2011年3月の東京電力福島第1原発事故では、東日本の広範囲の森林に放射性物質が飛散した。今も樹木から検出されるセシウムの影響は大きく、福島県東部を南北に走る阿武隈山地では、全国有数だったシイタケ栽培用の原木の出荷がほぼストップしたまま。住民や専門家は、豊かな山の資源と里山の暮らしを次世代につなぐため、試行錯誤を続けている。【寺町六花、尾崎修二】

止まったシイタケ原木生産

 「こんなに幹が太くなると、もう原木には向かないね」。原発から西に約20キロ離れた阿武隈山地に位置する福島県田村市都路(みやこじ)地区で、ふくしま中央森林組合都路事業所の渡辺和雄所長(59)は伐採が止まったシイタケの原木用のコナラ林を前に、ため息をついた。

 シイタケの原木は幹の太さが直径15センチ程度になると伐採するのが基本という。その太さになるまで20年。伐採した後の切り株から新芽が生え、再び20年かけて育てる。幹が太くなりすぎると、切り株から新芽が出にくくなるが、原発事故で原木の出荷が止まり、伐採が滞っている。

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