後を絶たないトラブル相談 ペットの医療過誤の疑い、どうする?

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女性が「こっちゃん」と呼んで可愛がった秋田犬の写真=福岡市で2021年6月8日午後2時59分、平川昌範撮影
女性が「こっちゃん」と呼んで可愛がった秋田犬の写真=福岡市で2021年6月8日午後2時59分、平川昌範撮影

 「動物病院で出された薬を与えた飼い犬が死んだ」「飼い猫が死んで動物病院に苦情を言ったが門前払いされた」――。全国でこうしたトラブルの相談が後を絶たない。ペットとの突然の別れの原因に医療行為が疑われる場合、飼い主はどうしたらいいのか。愛犬の死を巡って獣医師と訴訟で争った経験がある福岡市の女性(66)に話を聞いた。

 待ち合わせた喫茶店に女性はたくさんの写真を持って来てくれた。飼っていたのはメスの秋田犬「こっちゃん」。写真の中で女性や夫に抱かれて幸せそうだ。「目がぱっちりして、性格はとっても穏やかでね」。しかし、夫婦とこっちゃんの日々は7年前、突然終わった。8歳だった2014年7月、救急動物病院に運び込まれ、子宮蓄のう症と判明して緊急手術を受けたが、手遅れだった。

 子宮蓄のう症は、細菌により子宮にうみがたまる病気。早期発見で手術すれば助かるが、遅れれば命にかかわる。女性はこっちゃんの陰部に出血があるとかかりつけの動物病院で受診を繰り返したが、そうした診断を受けなかったという。死ぬ11日前も獣医師からは再び出血すれば来院するよう言われ、帰された。

 こっちゃんが死んだ後、女性は獣医師への疑念が消えず、約3カ月後、意を決して動物病院を訪ねた。獣医師は初めこそ謝罪して金銭の支払いを申し出たが、後日撤回し、一切の責任を否定する弁護士名の書面が届いた。女性は怒りで手が震え、提訴を決意した。

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