特集

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスのニュース、国内での感染状況を報告します。

特集一覧

抗体カクテル療法、都が本腰 患者9割が改善、課題は薬剤供給

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
患者役を配置して報道陣に公開された築地市場跡地の「酸素・医療提供ステーション」=東京都中央区築地5で 拡大
患者役を配置して報道陣に公開された築地市場跡地の「酸素・医療提供ステーション」=東京都中央区築地5で

 東京都が新型コロナウイルスを治療する「抗体カクテル療法」の実施に本腰を入れ始めている。20日に運用を始める築地市場跡地(中央区)の施設でこの治療法を集中的に行う予定で、早期に患者に投与する仕組み作りも検討している。都は重症化を防ぐ“切り札”になるとみて、使用を拡大していく考えだ。【黒川晋史】

築地施設で20日運用開始

 都が築地に整備した「酸素・医療提供ステーション」は、東京オリンピック・パラリンピックで選手らを送迎する運転手の休憩室などに使われた建物を活用した施設。内部はパーティションで仕切られ、38床あるベッドの脇には心電図のモニターや点滴の機材が並ぶ。今後、161床に拡充する予定だ。

 都はこの施設を抗体カクテル療法の拠点としても活用する。16日に菅義偉首相と共に施設を視察した小池百合子知事は「抗体カクテルを早めに受けることで重症化が防げる。国と都がしっかりと連携して対策を進める」と語った。

 抗体カクテル療法は都内100カ所以上の医療機関で投与が行われ、都の調査では9割以上の患者で症状が改善する効果が確認された。都が旧「こどもの城」(渋谷区)に設置した臨時医療施設(130床)では今月2~17日に計6人に投与するのにとどまっているが、有効性が確認されたこともあり、他の施設でも投与を加速させることにした。

 都は18日に多摩地域の拠点として味の素スタジアム(調布市)内にある都調布庁舎で74床(当面は31床)の施設を開設し、築地と合わせて抗体カクテル療法を実施する。素早く治療につなげるため、築地と調布では保健所を介さず、かかりつけ医が施設に直接受け入れを依頼することを認める方針だ。

 課題は安定的な薬剤の確保だ。国が買い上げて都や医療機関に譲渡しているが、都によると、世界的に供給量が少なく、この先十分な量が確保できるかは分からないという。都の担当者は「不透明な要素はあるが、今は少しでも早く、多くの人にこの治療法を受けてもらうことが重要だ」と話している。

抗体カクテル療法

 2種類の医薬品を組み合わせて新型コロナウイルス感染症の患者に投与する治療法。厚生労働省が7月に使用を特例承認した。軽症や中等症の患者が対象で、発症から7日以内の患者の重症化予防に有効とされている。使用は当初、入院患者に限られていたが、外来患者などにも拡大された。

【新型コロナウイルス】

時系列で見る

次に読みたい

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集