気候変動と戦う

クライメート・ポリティクス NY豪雨、低所得者直撃 「人新世の『資本論』」著者・斎藤幸平氏

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不平等の解決必要

 ベストセラー「人新世の『資本論』」(集英社新書)で、気候変動がもたらす格差の再生産に警鐘を鳴らした大阪市立大学の斎藤幸平准教授に聞いた。【聞き手・八田浩輔】

 ハリケーン、豪雨、熱波、山火事。この夏、想像を上回るようなスピードで気候変動の深刻な影響が各地で表れた。途上国のインフラが整備されていない地域のみならず、先進国の大都市でも被害が出てきた。恐れていたように、社会的な弱者にその被害が偏る事態が生じている。

 ニューヨークでは洪水に巻き込まれて半地下で暮らす貧しい人々が多く犠牲になった。一方、家が水浸しになる心配のない高層階に暮らすお金持ちは、二酸化炭素(CO2)をより多く出すぜいたくな暮らしを続けている。彼らの暮らしを支える清掃員や宅配サービスの配達員など、低賃金の仕事に従事する人たちが、都市部では真っ先に気候変動のリスクにさらされる。こうした不平等の構図は新型コロナウイルス禍でもみられた通りだ。

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