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株価上昇しても日本経済危惧 作家・黒木亮さん 財政再建「トリアージ」を 選挙優先の政治家に一因

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作家の黒木亮さん=本人提供
作家の黒木亮さん=本人提供

 日経平均株価は3万円を突破し、市場関係者からは新型コロナウイルス禍からの日本経済の回復を予想する声が聞こえてくる。でも、肌感覚で言えばどうもピンとこない。英国ロンドンを拠点にして日本経済の実相を描いてきた「あの作家」に話を聞き、違和感の正体を探ることにした。

 「株価が3万円を突破したといっても、世界の金融市場は、各国の金融緩和でマネーがあふれる中、投資ファンドなど一部の投資家によるマネーゲームの様相です。もはや、市場の動きを見て経済の実態を把握することはできませんよ」。こう話すのは、作家の黒木亮さん(64)だ。銀行勤務などを経て作家デビューし、投資銀行や電力、アパレルなどを題材にした骨太の経済小説を中心に、数多くの作品を世に送り出してきた「経済を読み解くプロ」である。

 その黒木さん、「世界の中でも、日本のマーケットは異常なんですよ」と語り始めた。どういうことか。「各国の中央銀行と比べ、日銀が市場に投入している資金の規模が大きいため、市場の動きの説明がつかなくなっています。世界の市場関係者には、日本がまともな市場じゃないことに対する怒りがあるのです」。日銀が国債を大量に購入し世の中に大量のお金を流す「異次元緩和」によって、経済動向にかかわらず資金が株に流れ続けているということだろう。…

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