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香川 小豆島の「カボソ」 人に化け、いたずら

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妖怪美術館にある「カボソ」の像。怖くて泣いてしまう子供もいるという=香川県土庄町で、西本紗保美撮影
妖怪美術館にある「カボソ」の像。怖くて泣いてしまう子供もいるという=香川県土庄町で、西本紗保美撮影

 家族や知人に呼ばれたと思ったら、周囲には誰もいない――。香川県・小豆島でそんな体験をしたら、それは「カボソ」のしわざかもしれない。

 小豆島では最もポピュラーな妖怪で、人の声をまねるのが得意。昔から家族や親戚が集まるとカボソなどの妖怪話で盛り上がった。

 地元の小豆郡民俗研究会が、島の風習などを聞き取って2012年に発行した「小豆郡の民俗聞取り集」によると、棚田の水源や山道、海辺など島内各地でカボソが出没した話が残っている。同会の元会長、川井和朗さん(90)は「カボソは広い地域に伝わっており、『化かされた』と話す人も多かった」と語る。

 人に姿を変えるのもカボソの特徴だ。土庄町肥土山(ひとやま)地区では、カボソが頭の上に藻を載せると、あっという間に豆絞りの手ぬぐいをかぶったきれいな娘さんに変身。牛の糞(ふん)をまんじゅうに見せかけて近所に配るいたずらもする――。国語教員たちがまとめた「香川のむかし話」(1977年初版)に収録されている「たつね川のかぼそ」のエピソードだ。川井さんは「カボソは迷惑だが笑える話も多い。代々伝わるうちに…

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