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投票率アップ運動 若者の関心高めるために

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 衆院議員の任期が満了する10月21日まであと1カ月となった。自民党総裁選の動向に関心が集まるが、国民が有権者として政治に審判を下すのは今秋の衆院選だ。

 その選択に向け、低投票率の傾向が目立つ若い世代を中心に投票を呼びかけるキャンペーンが始動した。「目指せ!投票率75%プロジェクト」という。

 若者や子どもの生活支援など、社会課題に取り組む団体のリーダー8氏が実行委員会を発足させた。その一人、渡辺由美子さんは困窮世帯の子どもの学習を応援するNPO法人「キッズドア」の理事長を務める。

 新型コロナウイルス禍で、ひとり親世帯などが厳しい状況に置かれている。渡辺さんらは生活支援の強化を各政党に呼びかけているが「腰が重い。若者や現役世代の低投票率が影響しているのではないか」と感じたという。

 国政選挙の投票率は近年、低下している。衆院選は2009年には69%だったが、過去2回は50%台前半に低迷している。参院選は前回19年、49%と5割を切った。

 なかでも若い世代は深刻だ。前回衆院選で20代の34%に対し、60代は72%と倍以上の開きがある。

 今後、少子化が加速するとともに若者の選挙離れも進めば、投票数全体に若者票が占める割合はますます低下してしまう。

 たとえば、国内総生産(GDP)に占める公的教育費の割合は、日本は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でも低い。「若者軽視」に拍車がかかりかねない。

 プロジェクトが掲げる「75%」実現には有権者4人のうち3人の投票が必要だ。ハードルは高い。

 それでも、手応えがないわけではない。ネットで若者向けに「重視している政策」を募ったところ約4万5000件もの回答が寄せられた。とりわけ女性の関心が高かったという。コロナ禍で、政治と生活が無縁ではないことを実感した人が多かったのではないか。

 一方で、衆院選はコロナ感染対策で選挙活動の制約が予想される。このため、投票率への影響を懸念する見方もある。

 政府や自治体も民間任せにせず、今から選挙への関心を高めるための活動に乗り出すべきだ。4年ぶりの選択の日は近い。

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