歯科の看板が目印、一風変わった古着店 店主「ふらっと来て」 鳥取

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「朴訥」の店内。かつての診療室に古着が並ぶ=鳥取県湯梨浜町旭で2021年9月20日午後0時37分、平川哲也撮影
「朴訥」の店内。かつての診療室に古着が並ぶ=鳥取県湯梨浜町旭で2021年9月20日午後0時37分、平川哲也撮影

 鳥取県湯梨浜町旭に、不思議な店を見つけた。東郷池畔に建つ2階建て家屋は昭和期の築とみられるたたずまいで、玄関脇にはかつて開業した歯科医院の看板を掲げる。「かしこまらず、ふらっと来てもらえるとうれしい」。3年前から笹本佳奈さん(36)が経営する古着店「朴訥(ぼくとつ)」を訪ねた。

 古ぼけた看板はかすれた字で「吉井歯科」と見え、店内には「診療室」「技工室」の札を掲げる。「この雰囲気が好きなんです」と笹本さん。2018年のオープン当初に来店した往時を知る女性は「怖いお医者さんだったんよ」と教えてくれた。床などを一部改装したが、国内外で買い付けた古着が並ぶ診療室、年季の入った木製の机が置かれた技工室は昭和の香りが漂う。

 東京出身。人間関係の悩みから中学の1年間は自宅に引きこもり、高校卒業後は古着店や会社事務のアルバイトに就いた。息苦しかった。知らなくてもいい情報が、気づかぬうちに入ってくる。16年、ふとしたきっかけで湯梨浜町のゲストハウスへ。1カ月滞在し、気に入った。池があり、空が広い。ゆったりとした時間と静かさが自分に合っていると感じた。

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