子宮移植、国内初実施へ 広がる選択肢に当事者の女性の思いは

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妊娠後期の妊婦(写真と本文は関係ありません)=大阪市内で2016年10月10日、大西岳彦撮影
妊娠後期の妊婦(写真と本文は関係ありません)=大阪市内で2016年10月10日、大西岳彦撮影

 子宮のない女性に第三者から子宮を移植し、妊娠・出産を目指す「子宮移植」について、日本医学会の倫理検討委員会は7月、国内での実施を容認した。これを受け、慶応大のチームは年度内にも臨床研究の開始を学内の倫理委員会に申請する予定だ。これまで出産を諦めざるを得なかった女性にとって新たな選択肢が広がる一方、手術にはリスクも伴う。当事者はどう受け止めているのか。一人の女性の思いに耳を傾けた。【渡辺諒、岩崎歩/科学環境部】

「希望通りに選択できる環境を」

 中国地方に暮らす30代の女性は高校3年の時、生理を経験したことがないため実家近くの産婦人科医院を訪ねた。その後、紹介された病院で「ロキタンスキー症候群」と診断された。生まれつき子宮と膣(ちつ)の一部、または全部がない先天性の疾患だ。女性の約4500人に1人の割合でみられるとされる。

 大学1年の夏に受けた宣告。「出産できない体と知って、本当につらかった。今でも当時のことを思い出すとつらい」と言葉をつまらせる。「恋愛にも消極的になってしまった」という。

 当時、ロキタンスキー症候群に関する情報は少な…

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