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習近平主席「海外で新たに石炭火力建設しない」 気候変動対策で

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中国の習近平国家主席 拡大
中国の習近平国家主席

 中国の習近平国家主席は21日、ニューヨークで開かれている国連総会の一般討論演説にビデオで参加し、気候変動対策の一環として「海外で石炭火力発電所の新たな建設は行わない」と明言した。詳細な条件は明らかにしていないが、途上国における石炭火力の最大の支援国だった中国の方針転換により、世界の石炭火力計画が大幅に減る可能性がある。

 気候変動に対する危機感の高まりを受け、二酸化炭素(CO2)排出量の多い石炭火力発電への公的支援に対する風当たりは強まっている。世界最大のCO2排出国である中国は国内でも多数の石炭火力の新設計画があり、海外での建設停止の表明は、国内計画への批判をかわす狙いもあるとみられる。習氏は演説で「中国は他の途上国がグリーンエネルギーや低炭素エネルギーを開発するための支援を強化する」と述べた。

 近年、途上国支援を目的にした石炭火力計画は、日中韓の3カ国が大半を占めていた。欧米諸国や投資家からの圧力を受け、日本は条件付きで石炭火力の輸出支援を年内に停止すると表明し、韓国も方針を見直した。中国は巨大経済圏構想「一帯一路」の下、アジア・アフリカ地域で石炭火力の輸出を続ける事実上最後の支援国となっていた。

 一方、習氏は国内のCO2の排出削減目標について「(排出量は)2030年までにピークアウト(頭打ち)し、60年までに実質ゼロにする」として、従来の主張を据え置いた。

 ロイター通信によると、米国のケリー大統領特使(気候変動問題担当)は、習氏の演説を受けて発表した声明で「大きな貢献」だと評価。「この件については、中国とかなりの期間、協議を続けてきた。習主席の重要な決断を聞き、非常にうれしく思う」と歓迎した。10月末に開幕する国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を控え、人権や安全保障で対立する米中が、共通課題の気候変動問題で協調姿勢を示せるかが焦点となっている。【岡崎英遠(北京)、八田浩輔】

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