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いきものと生きる

侵略的外来種などの研究で知られる五箇公一さんが生き物に関するあれこれをつづります。

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大空の王者の苦難=五箇公一

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流氷の上を舞うオジロワシ=北海道網走市沖で2015年2月22日、手塚耕一郎撮影
流氷の上を舞うオジロワシ=北海道網走市沖で2015年2月22日、手塚耕一郎撮影

 一時期、マルハナバチという昆虫の調査で毎年、春から夏に野付半島へ通っていた。野付半島は北海道の知床半島と根室半島の中間に位置し、オホーツク海へ「つ」の字形に伸びる砂嘴(さし)(海流で運ばれた砂が堆積(たいせき)してできた半島)だ。海浜性の植生が広がり、砂嘴に囲まれた内湾部には湿地があって豊かな生物相が形成されている。

 餌となる魚類や甲殻類を求めて渡り鳥の飛来も多く、冬にはオオワシやオジロワシも渡ってくる。脂の乗ったサケやマスの漁も盛んで、夏場でも、漁師のおこぼれにあずかろうと半島にとどまるオジロワシもいる。猛禽類(もうきんるい)ファンの自分にとっては、ハチを観察しながらオジロワシもめでられるありがたいスポットである。体長1メートル、翼を広げたら2メートルにも及ぶその体格は、空の王者にふさわしい。電柱の上にたた…

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