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2021自民党総裁選

岸田文雄首相による新内閣が発足しました。内閣について考察した記事や各国の反応をまとめています。

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「そんたくの出来レース」モリカケ、桜に及び腰の自民総裁選候補

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自民党総裁選が告示され、立候補者の共同記者会見前に写真に納まる(左から)河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行=東京都千代田区の同党本部で2021年9月17日(代表撮影)
自民党総裁選が告示され、立候補者の共同記者会見前に写真に納まる(左から)河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行=東京都千代田区の同党本部で2021年9月17日(代表撮影)

 どうもすっきりしない。29日に投開票を控える自民党総裁選で、「モリカケ(森友学園・加計学園)」や「桜を見る会」の問題への立候補者たちの姿勢だ。「信頼ある政治」「自民党を変える」と掲げるわりに、「安倍・菅政治」の負の遺産ともいえるこれらの問題については奥歯に物が挟まったような物言いが目立ち、4人中3人が森友学園を巡る文書改ざん問題の再調査に後ろ向きだ。この現状をどうみるか。自民党を長くウオッチしてきた政治ジャーナリストや前川喜平・元文部科学事務次官に聞いた。【木許はるみ/デジタル報道センター】

「ぎりぎりの回答」の河野氏

 「安倍晋三前首相、麻生太郎財務相に忖度(そんたく)する出来レースを見ているようです」。元時事通信政治部長の泉宏さん(74)は総裁選の論戦をこう皮肉る。永田町で約50年取材を続けるベテランの政治ジャーナリストに森友問題を中心に4人の候補の発言を分析してもらうと、皮肉る理由が分かってきた。

 学校法人「森友学園」への国有地売却を巡っては、国有地が鑑定価格より8億円値引きされ、財務省による決裁文書の改ざんが明らかになった。国は2018年に調査報告書を公表。21年6月には改ざんを苦に自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54歳)がまとめた「赤木ファイル」を遺族側に開示している。しかし、国有地が値引きされた理由や、改ざんに至る指示の詳細なやりとりなど不透明な部分が残っている。

 まず、河野太郎行政改革担当相の主張について、泉さんは「ぎりぎりの回答」と表現する。河野氏は9月10日の出馬表明の記者会見で「(再調査は)必要ない」と断言したが、17日の告示日に行われた共同記者会見では「すでに司法まで上がっているものなので、再調査の必要はないと思う。関係された方の心の痛みには政治として向き合わないといけない」と語り、関係者に「寄り添う」かのような姿勢をにじませた。

 なぜトーンが変化したのか。…

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【2021自民党総裁選】

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