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人生、父は悩み楽しんだ 新作10万部超、いまや売れっ子漫画家 矢部太郎さん

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矢部太郎さん=東京都新宿区で、前田梨里子撮影
矢部太郎さん=東京都新宿区で、前田梨里子撮影

 お笑い芸人の矢部太郎さん(44)は売れっ子漫画家でもある。2017年のデビュー作「大家さんと僕」(新潮社)は発行部数82万部を超え、21年6月に出版した最新作「ぼくのお父さん」(同)も10万部を突破して大人気なのだ。新型コロナウイルス禍で在宅勤務が増え、子育てに思い悩む私には、この作品で描かれる親子関係がまぶしく見えた。父と子の時間について、矢部さんに聞いた。

 「あっ、矢部太郎です。今日はよろしくお願いします」

 9月初旬、新潮社(東京都新宿区)の一室へ入ると、スタンバイしていた矢部さんがぺこっと頭を下げた。ぼそぼそと話す語り口はテレビで見るお笑い芸人「矢部太郎」そのままだ。質問一つ一つに立ち止まって考える姿から、いかにも誠実そうな人柄がうかがえる。

 「ぼくのお父さん」は、幼少期の矢部さんと、「他の家庭と違って、いつも家にいた」という絵本作家の父、やべみつのりさん(79)との日常を描いた作品。淡い色彩と丸みを帯びた優しいタッチのイラスト、クスッと笑えるエピソードで心がほっこりする。「ドラマなどで昔の思い出はよくセピア色になりますが、僕にとっては鮮やかなカラーです」。オールカラーにはそんなこだわりがある。

 「かばさん」「あかいろくんとびだす」といった多数の絵本、紙芝居で知られるやべみつのりさんは今も現役。そして矢部さんの最新作の主役である。小さな子どもにも伝わる…

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