能狂言を手話で楽しんで ろう者劇団が広島で11月に鑑賞会

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手話能「土蜘蛛」を部分実演する大島輝久さん(左)=広島県福山市光南町2の喜多流大島能楽堂で、関東晋慈撮影 拡大
手話能「土蜘蛛」を部分実演する大島輝久さん(左)=広島県福山市光南町2の喜多流大島能楽堂で、関東晋慈撮影

 聴覚障害者にも伝統芸能を味わってもらおうと、喜多流大島能楽堂(広島県福山市光南町2)は11月6日、「手話で楽しむ能狂言鑑賞会」を同所で開催する。演者が手話を使う能は今年1月に東京で初披露して以来。手話狂言は1983年から公演を続けてきた日本ろう者劇団(東京都)を招く。

 手話能は明治時代から続く喜多流大島家が企画。2016年から手話通訳で上演し、今年1月の国立能楽堂で初めて演者全員が通常のセリフや動きに加えて手話も取り入れた。今回は源頼光の妖怪退治「土蜘蛛(つちぐも)」を上演する。

手話狂言に出演する江副悟史さん(左)と和泉流狂言師の三宅近成さん=広島県福山市光南町2の喜多流大島能楽堂で、関東晋慈撮影 拡大
手話狂言に出演する江副悟史さん(左)と和泉流狂言師の三宅近成さん=広島県福山市光南町2の喜多流大島能楽堂で、関東晋慈撮影

 手話狂言の演目は仏師になりすます悪者を見破る古典「六地蔵」。ろう者劇団員5人が演じ、和泉流狂言師がセリフを謡う。

 能楽堂で記者会見した劇団の江副悟史代表(35)は「狂言らしい手話をつくって工夫した。手話がヒントになって普通の狂言より分かりやすくなっているのではないか」と説明した。

 大島家5代目輝久さん(45)は「手話を覚えることは大変だったが、気持ちを型として表現する成り立ちは手話も能もまったく同じ。聞こえる人も聞こえない人も能狂言に触れるきっかけになればありがたい」と話した。

 全席指定3500円(税込み)。開演が正午と午後3時半の2回公演。問い合わせは能楽堂(084・923・2633)。【関東晋慈】

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