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北海道、飲食店の第三者認証制度導入へ 札幌は受け付け開始

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北海道庁=石川直人撮影 拡大
北海道庁=石川直人撮影

 北海道の鈴木直道知事は24日の道議会本会議で、新型コロナウイルス感染対策の基準を満たした飲食店に自治体が安全性の認証を与える「第三者認証制度」を全道を対象に導入すると表明した。換気の徹底など28項目を満たした飲食店は、まん延防止等重点措置など一定の制約がある中でも営業時間や酒類提供の制限が緩和される。札幌市では24日に申請の受け付けを開始し、早ければ10月上旬にも認証制度の下で営業が可能となる。

 道の認証制度は、席間の距離を最低1メートル以上確保▽滞在時間の制限(約2時間を目安)▽従業員は休憩時もマスク着用▽30分に1回5分程度の換気――など28項目の基準を設け、外部の委託業者が基準を満たしているかを現地で審査し、認証書を交付する。認証後も一定の頻度で抜き打ち検査を実施し、対策に不備があれば認証が取り消される場合もある。

第三者認証を受けた店舗に張られる「認証書」のイメージ
第三者認証を受けた店舗に張られる「認証書」のイメージ

 道は7月に旭川市や小樽市などで試験的に運用し、審査に合格した27店に認証書を交付した。札幌市でも今月1日から試験運用に向けて受け付けを開始したが、政府がワクチン接種を条件とした行動制限緩和の基本方針を示したことや道内の感染状況が改善していることなどを受け、札幌市内の店舗では試験運用を経ず、本格運用に入る。

 制限緩和の方針が示されて以降、試験運用の申し込みが急増。23日までに同市内の飲食店約1500店から申請があったが、認証に至った店舗はない。道は「できるだけ早く認証していきたい」としているが、全ての店舗が認証を受けて実際に営業するまでには時間がかかる可能性がある。同市の秋元克広市長は22日の記者会見で「今の状況だと、飲食店から制限緩和を期待されても応えられない状況になりかねない」と懸念を示した。

 札幌市以外の申請受け付けについて、道は10月以降を想定している。鈴木知事は24日の道議会本会議で「感染状況などを踏まえ、地域ごとに段階的に進める」と答弁した。札幌市の飲食店を対象に24日に始めた申請受け付けは、道庁のホームページ(HP)での電子申請のほか、郵送でも可能だ。

 一方、道はワクチン接種進展を受けて政府が10月以降に全国で実施を予定している行動制限緩和の実証実験に参加する意向も示している。実証実験が道内で行われた場合、政府は第三者認証を受けた飲食店などに営業時間延長や酒類提供を認めたうえで、ワクチン接種や陰性証明などを店側がチェックできるかどうか検証する方針だ。【米山淳】

飲食店、申請に前向き

 道の第三者認証制度導入方針に対し、道内の飲食店からは「客にも分かりやすい」などとして、おおむね申請に前向きな声が上がった。

 美幌町でスナックを経営する東海林美樹さん(51)は「店も客も安心できる」として、第三者認証を申請する予定だ。道が示した28項目についても「ほぼ実践している」という。「スピーディーに取り組んでほしい」と申請後、早期の認証を要望した。

 札幌市中央区の商店街・狸小路で豚丼店を営む小暮秀雄さん(54)は既に第三者認証を申請した。「今後も飲食店は感染対策を続けなければならない。何も決め事がないまま(酒提供自粛などの要請が)解除されるよりも、ちゃんとした認証制度があった方がいい。お客さんにも分かりやすい」と話した。

 函館市で飲食店を経営する稲場康祐さん(41)も申請するとした一方で、「函館では飲食店での感染はほぼない現状で、認証がそもそも必要なのかは疑問」と話す。そのうえで「認証に向けた初期投資も苦しいところ。『ゼロコロナ』か『ウィズコロナ』のどちらを目指すのか、もう少し明確にしてほしい」と注文を付けた。【真貝恒平、岸川弘明、本多竹志】

道の第三者認証制度の主な基準

<来店者対策>

・入場時に必ず来店者に呼び掛けて消毒実施

・レジなど対面接客時にアクリル板などで仕切り、コイントレーを使った現金の受け渡し

・座席は最低1メートル以上間隔を確保するかアクリル板やパーテーションで仕切る

・真正面での着座配置をしないかテーブル上にパーテーションを設置

・滞在時間の制限(約2時間を目安)や予約制の活用など多人数が集まらないようにする

・大皿は避け、料理を個々に提供するか従業員が取り分ける

・店内BGMの音量を低減し、大声での会話を避ける

<従業員対策>

・常にマスク着用。注文受け付けや料理提供の際は利用者との距離を確保

・接客前や物品に触れた後に手指消毒や手洗い実施

<店内設備>

・窓を開け30分ごとに5分程度の換気を行うか換気設備の使用により空気を入れ替え

・湿度40%以上を目安として適度に加湿

【新型コロナウイルス】

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