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大相撲9月場所 観戦マナー、取組編成に改善も=やくみつる

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 新横綱照ノ富士が誕生した大相撲9月場所だったが、正直申し上げてそう面白い場所とは言えぬまま最終盤を迎えている。先場所全勝制覇の白鵬と照ノ富士の対決も見たかったが、白鵬休場でそれもお流れ。

 そんな今場所ではあるけれど、僅かながら改革――否、と言うほどでもないか――少々の本場所運営上の改善が見られた。

 一つは、溜(たまり)席の観戦ルールの徹底。土俵の四周を囲む座布団の敷かれた席で、俗に砂かぶりとも言う。通常はその中でもより土俵に近い席には「維持員」の資格を与えられた目利きの常連客が座り、土俵周辺の秩序を保つのに一役買っている。溜席では飲食はもちろん、カメラや携帯電話の使用も禁止。いつ巨体の力士が土俵から落ちてくるか分からぬ席であるし、力士と客双方の安全を確保するためにも、とっさの危険回避が求められる。余分なことはしてくれるなというわけだ。

 さらにはこの溜席、緊張感みなぎる土俵上の結界と、飲んで大音声を発することも楽しい(もちろんコロナ禍下ではご法度だが)桟敷席との間に位置する緩衝地帯としての役割も担う。ところが観客の人数制限が常態化したこの数場所、土俵下の維持員には後方の桟敷席等への移動が申し渡され、ためにルールをよく分かっていない一般客が溜席(の後方部分)に残ることとなった。するとスマホで写真を撮るわ、力士のシコ名を記した応援タ…

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