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藻谷浩介・評 『山族公務員の流儀』=牧慎太郎・著

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『山族公務員の流儀』
『山族公務員の流儀』

 ◆『山族(さんぞく)公務員の流儀』

 (時事通信社・1870円)

若者にも知ってほしい転勤族官吏の本懐

 国家公務員受難の時代だ。

 頭の中が昭和の人には、未(いま)だに「偉そうで楽チンな仕事だ」と誤解され、何かにつけて妬まれる。他方で意欲ある若者には、「わけのわからない政治家に人事権を握られ、縦割りの組織に縛られ、自分勝手な論者に誹謗(ひぼう)中傷され、際限なきサービス残業を強いられる、とんでもない職業」だと、見破られている。

 そんな中ではあるが、総務省(旧自治省)のキャリア官僚の職務は独特だ。短い東京勤務(他省庁への出向も多い)を挟みつつ、自治体への2~3年間の出向を繰り返す。霞が関にどっぷり漬かりながら「省益の徒」として仕上がるのとは対極の、全国をまたにかけた転勤族の生活だ。

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