解放カナダ人2人も帰国 米、ファーウェイ法人の司法手続きは続行

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中国に帰国し、飛行機から降りて手を振る華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長=中国広東省深圳の空港で2021年9月25日、新華社AP 拡大
中国に帰国し、飛行機から降りて手を振る華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長=中国広東省深圳の空港で2021年9月25日、新華社AP

 米司法省との司法取引が成立し、カナダで釈放された中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長(49)は25日、中国政府のチャーター機で広東省深圳の空港に到着し、帰国した。中国で拘束され、孟氏の釈放とほぼ同時に解放されたカナダ人2人も同日、カナダ空軍機で帰国した。

 中国は7月に訪中した米国のシャーマン国務副長官に対中政策の是正要求リストを提示。この中には孟氏の身柄引き渡し要求の撤回もあった。司法取引の成立による孟氏の帰国で、米中の対立にカナダも巻き込んだ3年近い懸案の一つが解消したことになる。

 ただ、バイデン米政権は安全保障上の脅威とみなすファーウェイへの制裁は継続する方針で、同社を巡る米中対立は当面続きそうだ。

 米司法省は24日の声明で「孟氏は国際的な金融機関をだます計画を実行する上で中心的な役割を果たした責任を認めた」と強調した。米司法省は、孟氏とともに起訴された法人のファーウェイに対する司法手続きは今後も続けるとしている。

 孟氏は2018年12月に米国の要請でカナダで拘束され、直後に中国でカナダ人2人が拘束された。米国で詐欺などの罪で起訴された孟氏の司法取引が成立した背景には、2人の拘束もあったとみられ、カナダのトルドー首相は24日、「連帯を示してくれた同盟国や国際社会に感謝したい」と述べた。

 ブリンケン米国務長官も24日、「恣意(しい)的に拘束されていた(2人の)カナダ人の解放決定を歓迎する国際社会に賛同する」との声明を発表した。

 孟氏は、米国の制裁対象であるイランにある事実上の子会社を金融機関に「ビジネスパートナーだ」と虚偽説明したとする米司法省の主張について今後争わないことに同意し、書面に署名した。不正行為を認めた形だが、本人は無罪主張を変えておらず、曖昧な部分が残る決着となった。【ニューヨーク隅俊之】

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