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2021自民党総裁選

岸田文雄首相による新内閣が発足しました。内閣について考察した記事や各国の反応をまとめています。

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女性リーダーは生まれるのか あるのはガラスではなく、鉄の天井

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タウンミーティングで、参加者の質問に答える(左から)河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行=東京都千代田区の自民党本部で2021年9月23日午後6時20分、小川昌宏撮影
タウンミーティングで、参加者の質問に答える(左から)河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行=東京都千代田区の自民党本部で2021年9月23日午後6時20分、小川昌宏撮影

 29日に投開票される自民党総裁選は、史上初めて複数の女性議員が立候補した。8月に出版された「百合子とたか子 女性政治リーダーの運命」(岩波書店)で、これまで女性政治家の中で首相の座に最も近くまで行った小池百合子・東京都知事と土井たか子・元衆院議長(2014年9月死去)を比較して論じた三重大の岩本美砂子教授(政治学)は、候補者が男女同数になったことを評価しつつ、「日本には(女性の進出を阻む)『ガラスの天井』ではなく『鉄の天井』がある」と壁の厚さを指摘する。【聞き手・椋田佳代】

 ――総裁選に女性議員が2人出馬したことをどう見ますか。

 ◆良かった部分と疑問に思う部分があります。良かったのは女性が出たことで政治に関心が向いた点です。経済や外交の陰に隠れて取り上げられなかったかもしれない選択的夫婦別姓や同性婚、女系天皇などジェンダー関係のテーマが中心的に語られ、メディアでも取り上げられました。女性が2人出た効果だと思います。立候補した高市早苗前総務相と野田聖子幹事長代行の主張が異なることも「女性も多様だ」と示しました。

 ただ、2人とも無派閥です。自分の所属グループの力で推薦人を20人集めたのではなく、…

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【2021自民党総裁選】

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