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他人を見るとマスクの着け方を確かめる。思いも寄らぬ接触にどきりとする。ここ2年ほどで、自分と他者を分ける輪郭がくっきりした気がする。
前身も含めると約60年続く「新・今日の作家展」が今年のタイトルに選んだのは「日常の輪郭」。映像を主な表現媒体とする百瀬文と、各地で肖像写真を撮影する田代一倫(かずとも)を取り上げた。
田代の新作は拠点とする神奈川で撮影したポートレート。多くの人がマスクをしていて、写真の世界も現実と同じなんだと、不意を突かれる。マスクを着けるかどうかは本人に委ねるといい、撮影者と被写体の関係性もまた伝わる。
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