新種ゴキブリ類の化石発見 1億2000万年前の地層から3種 福井

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
ペトロプテリクス・フクイエンシスの翅の化石(画像提供:福井県立恐竜博物館) 拡大
ペトロプテリクス・フクイエンシスの翅の化石(画像提供:福井県立恐竜博物館)

 福井県立恐竜博物館は27日、記者会見し、勝山市北谷町の白亜紀前期の地層「手取層群北谷層」(約1億2000万年前)から、ゴキブリ類の新しい3種の化石を発見したと発表した。同館は「日本の白亜紀の地層で同じ場所から複数種のゴキブリ類が発見されるのは初めてで、当時の北半球のゴキブリ類の進化を研究する上で重要な化石となる」と話している。

 シロアリやカマキリに近いグループとされるゴキブリ類は、最も古いもので石炭紀後期(約3億2000万年前)の地層から化石が発見されている。現在も生息していることから「生きた化石」とも呼ばれ、日本では山口県美祢市の三畳紀後期の地層(約2億3000万年前)で見つかったのが最も古い化石という。

発見されたゴキブリ類の復元図(画像提供:大山望、画:ツク之助) 拡大
発見されたゴキブリ類の復元図(画像提供:大山望、画:ツク之助)

 今回、新種と判明した3種の化石は2014~15年に発見され、同館と福井県立大、九州大が共同研究を進めていた。いずれも翅(はね)の化石で、形状や大きさなどから新種と分かった。それぞれに学名が付けられ、縦2・45ミリ、横6・3ミリの化石が見つかった甲虫のような硬い翅を持つペトロプテリクス属のものは「福井を代表するゴキブリ類の化石」として「ペトロプテリクス・フクイエンシス」と名付けられた。

 今回の共同研究では新種3種を含む計5種のゴキブリ類の化石が確認され、いずれも県内で発見された小型の獣脚類フクイベナートルや竜脚類フクイティタンと同時代に生息していたとみられるという。

 県立恐竜博物館の湯川弘一研究員(古植物学)は「フクイベナートルは雑食性だったとも考えられており、発見されたゴキブリ類を追い回していたかもしれない。今回の発見は恐竜だけではなく同時代に生きていた全く違う生物の生態や謎に迫るもので、今後の発掘でも恐竜時代の生物や環境の解明に迫る新たな発見に期待できる」と話した。論文は9日にドイツの国際学術雑誌で報告された。【岩間理紀】

あわせて読みたい

注目の特集