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2021自民党総裁選

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「ガチンコ」の裏に長老の影 ポスト菅巡る自民総裁選、政治評論家・有馬晴海さん

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自民党総裁選が告示され、立候補者の共同記者会見前に写真に納まる(左から)河野太郎氏、岸田文雄氏、高市早苗氏、野田聖子氏=東京都千代田区の同党本部で17日(代表撮影)
自民党総裁選が告示され、立候補者の共同記者会見前に写真に納まる(左から)河野太郎氏、岸田文雄氏、高市早苗氏、野田聖子氏=東京都千代田区の同党本部で17日(代表撮影)

 菅義偉政権を崩壊させたとも指摘される自民党の「長老政治」はこの先も続きそうな気配である。29日に投開票される総裁選をウオッチしていると、「長老」たちの影をつい探してしまう。ひと昔前に「AAライン」と言われた安倍晋三前首相(67)、麻生太郎副総理兼財務相(81)のことである。

 昨年の今ごろも総裁選があったが、岸田派と石破派以外の全派閥が相乗りするという菅政権の「誕生シナリオ」が先にバレてしまい、ゲンナリした記憶がある。衆院選を控えた今回は表向きは政策を競う「ガチンコ対決」に見えるせいか、メディアのボルテージは上がる一方だ。そこで政治評論家の有馬晴海さん(63)を訪ね、総裁選の「表」と「裏」を聞いてみることにした。永田町を長年取材してきた有馬さんは政界に豊富な人脈があり、小泉純一郎首相退任後の「ポスト小泉」レースで用いられた「麻垣康三」(麻生氏、谷垣禎一氏、福田康夫氏、安倍氏)の命名者として知られる。

 「ポスト菅」のお祭り騒ぎを取材中の有馬さん、永田町からさほど遠くない建物の一室で「総裁選、久しぶりに盛り上がってますね」と話し出した。今回は党内7派閥のうち6派閥が事実上の自主投票を決め、永田町関係者は寸暇を惜しんで票読みに励んでいる。さっそく聞いてみた。河野太郎行政改革担当相(58)、岸田文雄前政調会長(64)、高市早苗前総務相(60)、野田聖子幹事長代行(61)の4氏のうち、総裁ポストを射止…

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【2021自民党総裁選】

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