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手作り「ミツロウラップ」で脱プラ 休業カフェ「食を通し貢献」

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栗の渋皮の煮汁などでミツロウラップを染める藤谷法子さん(左端)ら=滋賀県長浜市木之本町木之本で、長谷川隆広撮影 拡大
栗の渋皮の煮汁などでミツロウラップを染める藤谷法子さん(左端)ら=滋賀県長浜市木之本町木之本で、長谷川隆広撮影

 新型コロナウイルス禍で休業に追い込まれた滋賀県長浜市木之本町木之本にある「bookcafe すくらむ(住暮楽)」が、蜂の巣から採れるミツロウを使った手作りの「自然染めミツロウラップ」で活路を見いだそうとしている。包んで、洗って、干して何度でも使える安全でエコなラップ。代表の藤谷法子さん(52)らカフェを運営する仲間が「小さな脱プラスチック活動」として普及に向け奮闘している。【長谷川隆広】

 「すくらむ」は、クラウドファンディングで資金を集め、2016年6月に古民家を再生して開業した。土日祝に営業し「食」と「本」で人をつなぐ活動をしてきたが、コロナ禍で店内に客を入れられず、20年4月から月1回のテイクアウト用弁当や総菜販売に切り替えた(21年8月から休業)。

完成したミツロウラップ。白い粒は溶かしてしみ込ませる前のミツロウ=滋賀県長浜市木之本町木之本で、長谷川隆広撮影 拡大
完成したミツロウラップ。白い粒は溶かしてしみ込ませる前のミツロウ=滋賀県長浜市木之本町木之本で、長谷川隆広撮影

 そんな中、藤谷さんらは日ごろ自分たちが大量にプラスチック製ラップを使っていることに疑問を感じ、また何か「食」で社会に貢献できることがないかと模索するうちに、雑誌でミツロウラップの存在を知った。「これだ」と、21年7月下旬から試行錯誤で製造に取り組んだ。

 ミツロウラップは抗菌性や保湿性が高く、自然素材なので安全。紙のように自在に形を変えることが可能で、食品を包みやすい。ただ、65度前後でミツロウが溶けるため、電子レンジでは使えない。切った野菜の残りや漬物などを包むのに適している。

 「すくらむ」ならではのこだわりは、主に料理で出た野菜の皮や煮汁を利用してラップを染めていること。そのため、自然な風合いに染まり、ミツロウもなじみやすい布を選ぶことに苦心した。麻やさまざまな端切れで試した結果、適度な厚みのある綿100%の布にたどり着いたという。

 ミツロウラップの製造には半日ほどかかる。染色の工程では、栗の渋皮やタマネギの皮、赤紫蘇、黒豆など、それぞれの煮汁を使う。切った布を煮汁に入れて30分ほど煮て、ミョウバン水に漬けて色を定着させる。作るたびに色合いが異なり、手作りならではの味が出る。染めた布にアイロンで熱を加えてミツロウをしみ込ませる。それを干して乾燥させると完成だ。大(縦横各31センチ)、中(同21センチ)、小(同15センチ)の3サイズを用意する。

 藤谷さんは「試しに配った十数人からもいい反応があり、手応えを感じている。カフェは郷土食を提供したり、本を読んだりしてもらうのがメイン。ミツロウラップを通じて、私たちの活動や木之本の良さを知ってもらいたい」と話している。

 今後は地元産のミツロウを使ったり、ワークショップを開いたりすることも検討している。現在、JR木ノ本駅1階「ふれあいステーションおかん」でサイズ大を600円で試験販売中。10月1日から「すくらむ」とJR長浜駅前のえきまちテラス長浜にある「LOCO Kitchen」も加え、本格的に販売を始める。通信販売も受け付ける。問い合わせは藤谷さん(090・1898・6399)。

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