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ある朝のこと。家の前に可愛いスニーカーの片方が落ちていた。近くの保育園から夕方自転車に乗せられて帰る園児を時々見掛けていたが、脱げ落ちたのだろうか。雨模様だったので軒下に引き寄せていたら、いつの間にか無くなっていた。多分、捜し出されてその子の元へ戻ったのだろう。一件落着である。
だが、その小さい靴を手にしたことで、ある一場面が鮮やかによみがえってきた。終戦間もない国民学校2、3年生の頃。当時は食料だけでなく、全ての物が不足していて子どもたちは…
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