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「岸田先生、変わったな」。自民党広島県連ナンバー2の中本隆志・県議会議長は、自民党の新総裁になった岸田文雄前政調会長(64)=衆院広島1区選出=が総裁選出馬を表明した8月26日の記者会見で打ち出した、「党役員の任期制限」という党改革案にうなった。在任が長期化した二階俊博幹事長を露骨なまでにけん制し、総裁選再出馬を模索していた菅義偉首相の機先を制しようとした姿勢は、中本氏の目に、これまでの「煮え切らない岸田」の姿とは別人のように映った。
1年前の2020年9月、安倍晋三前首相の辞任で急きょ実施された前回総裁選で敗北した。地方票は3候補中最も少なく、知名度不足が露呈。このころ、自身の公設秘書を務め始めた長男翔太郎さん(30)に「政治家としての原点に返る」と告げたという。
この1年は試練だった。2カ月後の11月には、19年参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で離党した元法相、河井克行被告(58)=1審有罪、控訴中=の地盤、衆院広島3区を巡って自民県連が候補者を公募したのに対し、公明党が候補擁立を決定。岸田氏ら自民県連の反発もむなしく、自民党本部は公明の支援を決めた。
21年4月に河井氏の妻案里元参院議員(48)=公職選挙法違反で有罪確定=の当選無効に伴い参院広島再選挙が告示されると、自民公認候補と一緒に選挙カーに乗り込み、県内を駆け回って訴えた。「今度は間違いのない人間を選ばなければならない。政治の責任を果たすことで信頼回復を果たす」。だが、自民王国・広島でも事件の逆風をはねのけることはできず、野党が推薦した新人に大敗を喫した。
ただ、試練だったと同時に、自身が総裁選の立候補会見で振り返ったように「多くの人の声を聞いた1年間」だった。
岸田氏は1957年生まれ。旧通産官僚だった父文武氏の仕事の関係で、小学校時代に米ニューヨークで暮らした。帰国後、高校は進学校の私立開成高に進み、東京大受験に3年連続で失敗して早稲田大法学…
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