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2021自民党総裁選

岸田文雄首相による新内閣が発足しました。内閣について考察した記事や各国の反応をまとめています。

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岸田新総裁、課題は「右旋回」の扱い 立憲「何を主張したら」と警戒

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自民党新総裁に選ばれ壇上で祝福される岸田文雄前政調会長(中央)。左は二階俊博幹事長=東京都港区で2021年9月29日午後3時26分、梅村直承撮影
自民党新総裁に選ばれ壇上で祝福される岸田文雄前政調会長(中央)。左は二階俊博幹事長=東京都港区で2021年9月29日午後3時26分、梅村直承撮影

 自民党の岸田文雄新総裁は、首相に就任するとすぐに衆院選という大きな試練を迎える。新型コロナウイルス禍で国民の不満は募っており、対策を着実に進めながらも、選挙準備に早急に取り組まなければならない。総裁選で保守層向けに訴えた「右寄り」の政策の取り扱いの検討に加え、10前後ある党内の選挙区調整が残されている。

 岸田氏は29日夕、党本部での記者会見で「私の特技は人の話をよく聞くことだ。国民の声を聞いて、一つ一つ(政策課題に)丁寧に答えを出していきたい。丁寧で寛容な政治を行い、国民の一体感をしっかりと取り戻していきたい」と述べた。

 衆院議員の任期満了は10月21日に迫り、衆院選が同日以降に実施されることは確実な情勢だ。岸田氏は同4日召集の臨時国会で首相指名を受け、所信表明演説と代表質問を経て、13日か14日の衆院解散を想定しているとみられる。党役員人事や組閣を調整しつつ、選挙戦略を練る見通しで、衆院選は10月26日公示・11月7日投開票か、11月2日公示・14日投開票の日程が有力視されている。

 菅義偉首相の退陣表明後、自民への支持は持ち直している。毎日新聞が18日に実施した全国世論調査で、衆院選の比例代表の投票先では自民は35%で8月の前回調査から11ポイント増加。野党第1党の立憲民主党は14%(前回14%)にとどまった。

 だが、「選挙の顔」となる岸田氏は発信力が不安視される。自身も総裁選で「岸田の話はつまらない、との声もいただいてきた」と認めた。ツイッターのフォロワー数は28日時点で約6万人で、総裁選で破った河野太郎行政改革担当相の約242万人に及ばない。自民内で「安定感はあるが、アピール力が課題だ」と…

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【2021自民党総裁選】

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