- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

古代エジプト人は動物好きだった。遺跡の壁画にはウシ、イヌ、ワニなど多くの生き物が描かれ、時には神の姿になっている。一方でふと疑問に思う。今では中東観光に欠かせないラクダが見当たらないのだ。カイロ特派員時代、いつも不思議に思っていた。なぜなのか。その謎解きからスタートし、今回はラクダを巡る歴史を追ってみたい。
「古代エジプトでは砂漠が不毛で邪悪な場所とされていました。このため古代人は砂漠に生きるラクダを好まなかったようです。古代の遺物にほとんど登場しないのはそのためです」。カイロ大学の元考古学部長のアラ・シャヒーン氏は2017年にそう解説してくれた。
この記事は有料記事です。
残り1687文字(全文1965文字)