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世界時空旅行

 欧州や中東の特派員を務めた筆者が「時空の旅」に出て、歴史の謎やミステリーに迫ります(登場する人物の肩書きなどは原則として取材当時のものです)。

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古代エジプト、ラクダを敬遠 「砂漠は邪悪」一転、「船」として重宝

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エジプト北部サッカラの壁画に描かれた牛の乳搾りの様子。古代エジプトの石像や壁画には多くの動物が登場するが、さてラクダは?=2017年4月
エジプト北部サッカラの壁画に描かれた牛の乳搾りの様子。古代エジプトの石像や壁画には多くの動物が登場するが、さてラクダは?=2017年4月

 古代エジプト人は動物好きだった。遺跡の壁画にはウシ、イヌ、ワニなど多くの生き物が描かれ、時には神の姿になっている。一方でふと疑問に思う。今では中東観光に欠かせないラクダが見当たらないのだ。カイロ特派員時代、いつも不思議に思っていた。なぜなのか。その謎解きからスタートし、今回はラクダを巡る歴史を追ってみたい。

 「古代エジプトでは砂漠が不毛で邪悪な場所とされていました。このため古代人は砂漠に生きるラクダを好まなかったようです。古代の遺物にほとんど登場しないのはそのためです」。カイロ大学の元考古学部長のアラ・シャヒーン氏は2017年にそう解説してくれた。

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