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安倍・菅政権考

再エネ拡大遅れ、悪政のツケ 原発事故後のエネルギー政策を聞く

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橘川武郎氏=東京都新宿区で2017年3月22日、北山夏帆撮影
橘川武郎氏=東京都新宿区で2017年3月22日、北山夏帆撮影

 2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルを目指すと宣言し、再生可能エネルギー「最優先」の方針を掲げた菅義偉政権。一方で、原子力については、安倍晋三前政権と同様、「課題先送り」の姿勢が目立った。世界最悪レベルの東京電力福島第1原発事故の教訓をどう生かし、脱炭素社会への道筋を描いてきたのか。事故後のエネルギー政策を国際大の橘川武郎教授(エネルギー産業論)に振り返ってもらうと、「まともな政策はなかった」と手厳しい。【聞き手・古屋敷尚子】

 ――菅政権は温室効果ガスの排出量「50年実質ゼロ」に続き、30年度の排出削減目標を46%(13年度比)とするなど、安倍前政権時代の「26%減」から大きく引き上げました。

 ◆先進国を中心に次々に削減目標を引き上げる「外圧」があったとはいえ、46%の目標を掲げたことは高く評価されるべきだと思います。

 目標が「高すぎる」との批判もありますが、それはこれまでの政治が悪かったから。目標自体はようやく先進国の水準に追いつきました。

 ――政策の指針となる「エネルギー基本計画」の改定案は再エネを「主力電源」と位置づけ、30年度に総発電量に占める比率を現行の「22~24%」から「36~38%」へと引き上げました。

 ◆世界では欧州を中心に60%前後の再エネ導入目標を掲げており、遅ればせながらとはいえ、ギリギリ最後のタイミングでまともな目標を据えました。ただ、30%まではいくかもしれないけれど、36%には届かないですね。基本計画は約3年に1度見直していますが、安倍前政権下の18年に現行計画を定めた際に再エネ比率の目標を30%程度に引き上げておけば、大容量の洋上風力の開発計画が早まり、達成できたかもしれません。安倍前政権で再エネに注力するのが遅れ、悪政のツケが回ってきたということです。

 ――なぜ、再エネ拡大が遅れたのでしょうか。

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