「現代の国語」教科書、波紋(その2止) 国語に実用性、看板倒れ 教科書検定、文科省に批判

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第一学習社は当初、小説が掲載された「現代の国語」の教科書を「従来の『現代文』教科書のイメージでご利用可能」と宣伝していた=大久保昂撮影
第一学習社は当初、小説が掲載された「現代の国語」の教科書を「従来の『現代文』教科書のイメージでご利用可能」と宣伝していた=大久保昂撮影

 <1面から続く>

大学入試改革失速も影

 来年度の高校1年生から新設される科目「現代の国語」の教科書の検定結果を巡る問題。第一学習社はなぜ小説を載せた教科書を検定に出したのか。

 毎日新聞の取材に対し、「現場の先生方から『現代の国語』で小説を扱いたいとの要望が多く聞かれたことを踏まえた」と回答した。ただ、仮に検定をパスできなかった場合にも備え、ほぼ同じ内容で小説だけを外した教科書も同時に申請していた。

 「これでは公正な採択とは言えない」。各社からは批判が続出し、教科書協会(東京都江東区)が文科省に対して説明を求める事態に発展した。これを受けて開催されたのが、記事の冒頭で紹介した8月25日のオンライン説明会だった。

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