連載

宝塚ワールド

タカラヅカの華やかな舞台の様子を紹介します。

連載一覧

宝塚ワールド

宝塚歌劇退団の愛月ひかる 自信がなかった私を変えたもの

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
すがすがしい表情で公演前の取材会に臨んだ愛月ひかる=兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で2021年8月25日午前10時31分、反橋希美撮影
すがすがしい表情で公演前の取材会に臨んだ愛月ひかる=兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で2021年8月25日午前10時31分、反橋希美撮影

 幼い頃から宝塚歌劇を愛してきた男役が退団公演で輝きを放っている。星組スターの愛月ひかる。色濃い悪役からクラシカルな二枚目まで幅広く演じ分け、唯一無二の男役像を追求した。12年過ごした宙(そら)組時代は「自信がなかった」というが、引き際を意識したことが飛躍のきっかけになった。

 宝塚大劇場で上演中の「柳生忍法帖」(大野拓史脚本・演出)で演じるのは、主人公の柳生十兵衛(礼真琴)に立ちはだかる謎多き人物、芦名銅伯だ。100歳を超えるという設定だが、金色の長髪をなびかせ、ドクロマークの着物を着こなす妖しい美しさ。「不死身とかラスボスとか、今、宝塚で一番上手じゃないかな」と自任するのも納得の悪役ぶりだ。

 ロマンチック・レビューで知られる岡田敬二作・演出の「モアー・ダンディズム!」は、男役の美学が詰まったショーだ。見せ場は、白い軍服姿で娘役と歌い踊るシーン。生徒名鑑「宝塚おとめ」で、オーストリア皇太子の激しい恋を描く「うたかたの恋」(1983年初演)に出たいと書いていた愛月のため、岡田が「軍服を着せたい」と用意した。「うっとりしていただけるよう、指先まで神経を行き届かせたい」と、端麗なたたずまいと…

この記事は有料記事です。

残り723文字(全文1223文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集