7回のSOS、校長らスルー なぜ暴言教師をのさばらせたのか

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
男性教諭による児童への暴言や体罰が列挙された兵庫県教育委員会の発表資料=神戸市中央区で2021年10月7日午後3時14分、宮本翔平撮影
男性教諭による児童への暴言や体罰が列挙された兵庫県教育委員会の発表資料=神戸市中央区で2021年10月7日午後3時14分、宮本翔平撮影

 その教師は教室の暴君だった。4年間、児童に「生きる価値なし」「お前はクソ以下や」との暴言や体罰を繰り返した。歴代の校長や教頭は少なくとも7回、こうした行状について現場から報告を受けていたという。なぜ、横暴をのさばらせたのか。【後藤奈緒、宮本翔平】

有望株と判断されて…

 暴言や体罰をしていたのは、兵庫県姫路市の小学校で教諭を務めていた男性(39)。2006年から県内の小学校で教員として働き、11年に市の教諭に正式採用された。16年に市立城陽小学校へ赴任すると、肢体不自由のある児童らが通う特別支援学級の担任となった。「教育の中心を担える存在になってほしい」と有望視されての配置だった。

 だが、この見込みは外れる。普通学級を経て、自閉症や情緒障害のある児童らが通う別の特別支援学級(児童数5人程度)を担うようになった18年度、暴言や体罰が始まった。授業中、1年と3年の男子児童を倒してねじ伏せた。授業で「分かりません」と答えた5年の女子児童には手を強く握り、耳元で「お前にはどんな説明をしても通じひんな」と言った。

 特別支援学級の児童には手厚い指導が必要だ。城陽小では、教諭に加えてサポート役の女性職員の2人態勢だった。暴言を浴びて泣く女子児童を見ながら、男性は女性職員にこう言い放ったという。

 「こんなやつらに教える意味ありますか。ほんまにこっちまで頭がおかしくなりますわ。そう思うでしょ」

なおざりにされる…

この記事は有料記事です。

残り2098文字(全文2692文字)

あわせて読みたい

この記事の筆者
すべて見る

注目の特集