連載

五輪で地方は

東京オリンピック・パラリンピックが地方に残せたものはあるのか――。各界の有識者や地方で五輪に関わった人たちに聞きました。

連載一覧

五輪で地方は

「東北の聖地」気仙沼のサーファー 五輪で感じた新風と手応え

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
鈴木優美さん=本人提供
鈴木優美さん=本人提供

 東京オリンピックの新種目・サーフィンは、スケートボードとともに五輪に新風を吹き込んだ。順位にこだわらず表現を追求し、互いをたたえ合う姿が、メダルラッシュ以上にお茶の間を沸かせた。「東北のサーフィンの聖地」として知られる宮城県気仙沼市の小泉海岸で30年以上大会を運営してきた「気仙沼本吉サーフィンクラブ」事務局長、鈴木優美さん(54)は「五輪後は地方の海岸に活気を感じる」と手応えを語る。【聞き手・駒木智一】

気仙沼本吉サーフィンクラブ・鈴木優美さん

 ――五輪を機に、変化を感じますか。

 ◆テレビを通じて、魅力が届いたのは大きかったです。私も選手でしたが、競技というよりは波に乗ることを楽しむ意識が強かったんです。世間からも「サーファーは遊び人」「いつも海でたむろしている人たち」という印象を持たれていたように思います。五輪に採用されても不安はありましたが、「技がかっこいい」「みんな楽しそう」と明るいイメージを持ってもらえました。今年の夏は新規のサーファーも増え、活気が感じられます。

 ――地方にもいい影響はあるでしょうか。

 ◆サーファーは、いい波を求めて各地を訪れます。各海岸には波の形などそれぞれの特色があり、違った楽しさを味わえます。気に入った波のために移住して、海岸で暮らす人もいるほどです。

 ここは狭い湾が複雑に入り組んだリアス式海岸で、海底は岩場です。有名なサーフポイントである神奈川県の湘南のように…

この記事は有料記事です。

残り785文字(全文1391文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月

ニュース特集