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第71期王将戦

3冠を持つ渡辺明王将に、4冠の藤井聡太竜王が王将戦史上最年少で挑戦する。 ※棋譜中継は「棋譜・対局結果」または「挑戦者決定リーグ戦」にて

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藤井王位の「4冠」か、豊島竜王の死守か 七番勝負に熱視線の理由

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第34期竜王戦七番勝負第1局で初手を指す藤井聡太3冠(手前左)と、豊島将之竜王(同右)=東京都渋谷区のセルリアンタワー能楽堂で2021年10月8日午前9時(代表撮影)
第34期竜王戦七番勝負第1局で初手を指す藤井聡太3冠(手前左)と、豊島将之竜王(同右)=東京都渋谷区のセルリアンタワー能楽堂で2021年10月8日午前9時(代表撮影)

 王位・叡王・棋聖の3冠を持つ将棋の藤井聡太王位(19)が、豊島将之竜王(31)に挑戦する第34期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)の第1局は8、9日、東京都渋谷区のセルリアンタワー能楽堂で行われ、藤井が123手で豊島に勝ち、白星スタートを切った。藤井が「竜王」を奪取すれば、同じく3冠の渡辺明名人(37)=王将・棋王=を抜き、タイトル数では“単独トップ”に躍り出る。一方、9月に藤井から「叡王」のタイトルを奪われた豊島にとっては、「竜王3連覇」とともに「1冠死守」のかかった負けられない戦い。藤井の4冠か、豊島の3連覇か。将棋ファンの熱い視線が注がれている。【山村英樹】

8タイトルに棋士4人だが

 藤井の「4冠獲得」には、どんな意味があるのか。現在、将棋の8タイトルのうち、王位、叡王、棋聖の三つを藤井が、名人、王将、棋王の三つを渡辺が獲得し、ともに3冠。残る竜王は豊島が、王座は永瀬拓矢王座(29)がそれぞれ保持している。藤井が4冠となれば、タイトルのうち半数を占めることになり、タイトル数では渡辺を上回る。

 2020年夏、藤井が棋聖と王位のタイトルを獲得して以降、藤井と渡辺、豊島、永瀬が八つのタイトルを分け合う将棋界を「4強時代」などと呼ぶことも多かった。しかし今年7月、棋聖戦で、藤井は挑戦者の渡辺を3勝0敗で破って「棋聖」を防衛。8月には同じく挑戦者の豊島を4勝1敗で破って「王位」を防衛すると、9月には自身が挑戦者として豊島と戦い、3勝2敗で叡王を奪取。史上最年少の3冠になった。

 渡辺、豊島という現代を代表するトップ棋士をタイトル戦で負かしている藤井。勢いに乗って一気に4冠を獲得するのか。竜王戦の行方次第では、これまでの「4強」という呼称と構図が変わるかもしれないのだ。

豊島との「連戦」、両者の課題は?

 快進撃を続ける藤井だが、4冠獲得に向けて課題はないのか。

 16年のプロ棋士デビュー以来、藤井は通算勝率8割4分を維持。一線級の棋士とばかり対戦している今年度も、勝率8割以上の状態が続いている。

 そんな藤井にとって、これまで「苦手」としてきた相手が豊島だった。…

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