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「逆転人生」 どん底でも前へ 見る人に勇気=田中里沙

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 大学院で新事業の創出や起業に関する研究をしていると、よく「成功例よりも失敗例を知りたい」と言われる。予期せぬことや困難に直面した際に、どんな秘策を立てて乗り越えたのか、どうやって回復できたのかが、大きな気づきになるからだろう。

 「逆転人生」(NHK月曜午後10時)に登場する人物の失敗経験はすさまじい。そして、絶体絶命、どん底ともいえる状況から、決死の覚悟ではい上がる。4日の放送は100回記念で、これまでの登場人物の中から反響の大きかった2人に焦点を当てた。

 一人は船場吉兆の経営陣だった湯木尚二さん。賞味期限や産地の偽装で消費者を裏切り、母親と長男が立った謝罪記者会見をきっかけに世間からも見放され、祖父が築いた名店は廃業した。ブランドは一夜にして崩壊することを実践してみせることになった。尚二さんも料理界を追放され、財産を没収されてアパートに暮らしてアルバイトで生計を立て始める。しかしその後、ふと入ったすし店で運命的な出会いがあり、再び店を経営すること…

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