「黒い雨」域外120人が被爆者手帳申請へ 83歳女性の思い

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
「事実を認めてほしい」と集団申請に込める思いを話す曽里サダ子さん。竹やぶの中に、援護対象を分ける「線」が引かれている=広島市安佐南区で2021年10月1日午後4時7分、小山美砂撮影
「事実を認めてほしい」と集団申請に込める思いを話す曽里サダ子さん。竹やぶの中に、援護対象を分ける「線」が引かれている=広島市安佐南区で2021年10月1日午後4時7分、小山美砂撮影

 広島原爆「黒い雨」訴訟で勝訴した原告以外への国の救済拡大方針を受け、従来の援護対象区域外で雨に遭った広島県内の男女が11日、県と広島市に被爆者健康手帳の交付を求め、集団申請する。国は新たな審査基準を示していないが、「黒い雨被爆者に一日の猶予もない」として早期の審査を求める。申請者は約120人に上る見通しで、このうちの一人、曽里サダ子さん(83)=広島市安佐南区=は「亡くなった仲間のためにも事実を訴えたい」と申請書に強い思いを込める。

 集団申請を10日後に控えた1日。曽里さんは記者を自宅近くの竹やぶに案内してくれた。「この中で『線引き』がされている。すり鉢状の地形なのに、村の西と東で援護を分けられた」

この記事は有料記事です。

残り1146文字(全文1450文字)

あわせて読みたい

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月

ニュース特集