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米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手(27)は今季、「二刀流」の成功に懐疑的な見方を覆し、大活躍を見せた。試合後に開く記者会見でも、常人離れした感性が垣間見えた。大谷選手がその時々に発した「ことば」をたどり、歴史的なシーズンを振り返る。後編はオールスター戦以降について紹介する。【ロサンゼルス福永方人】
高みを目指す、状況を楽しむ
後半戦では、日本選手初の本塁打王になれるかが注目を集めた。6月28日からリーグトップの座を守ってきた大谷選手は、9月にゲレロ(ブルージェイズ)、ペレス(ロイヤルズ)の両選手に抜かれ、追う展開となったが、その争いに臨む心持ちも意外なものだった。
「意識しながらやりたいなと思っている。その中で一打席一打席、冷静に打てれば、必ずいい結果が残るかなと思う」(9月10日)
「良い打者たちと競り合いながらやれること自体、少ない機会だと思うので、(意識しなければ)もったいない」(9月19日)
こういう場合、「タイトルは意識せず、自分の打撃に徹したい」といった言葉がよく聞かれるが、高みを目指す意欲が人一倍強い大谷選手は逆だ。ハイレベルな競争に身を置いている状況を楽しんでいた。
シーズン終盤の9月下旬になると、プレーオフ進出がかかるチームとの対戦が増え、警戒されて露骨に勝負を避けられるようになった。同25日まで…
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