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第49回衆院選

岸田文雄首相が衆院選を10月19日公示、31日投開票で実施すると表明。短期決戦の選挙戦となります。

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勝算なき岸田氏の党改革 揺れた菅政権 何が運命を分けたのか

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 自民党総裁選で総裁の座をつかんだ岸田文雄首相は14日、衆院解散に踏み切る。1年前の総裁選で大敗し「終わった男」とまで言われた岸田氏と解散への強い執念を燃やしながら退陣に追い込まれた菅義偉前首相。何が運命を分けたのか。菅氏退陣から岸田政権誕生までを検証する。(肩書は当時)

岸田氏「権力の集中と惰性を防ぎたい」

 8月25日夜、東京・紀尾井町のホテル。木原誠二元副外相ら岸田派の側近5人ほどを集めた岸田氏は総裁選出馬の決意を表明し、翌26日に記者会見を開くと告げた。

 「会長、勝てますよ!」。若手がこう持ち上げたが、岸田氏は緊張した表情で切り返した。

 「勝つか負けるかじゃない。ここで出なかったら、自民党がおかしくなる」

 この場で「党改革を掲げたい」と告げた岸田氏。事前に若手から「総裁以外の党役員に定年制や年齢制限を設けたらいい」との進言を受けていた。だが、党内のベテラン議員の反発も予想された。岸田氏がこの日示したのは「1期1年、連続3期まで」の党役員の任期制限案。「踏み込みましたね」と驚く若手に、木原氏は「そのぐらいしっかり踏み込まないとダメだ」と強調した。

 「わが国の民主主義が危機に瀕(ひん)している」。翌26日の会見で岸田氏は党役員の任期制限案を掲げ「権力の集中と惰性を防ぎたい」と党改革案をぶち上げた。

 狙…

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【第49回衆院選】

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