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激化する米中競争 「日米、喫緊の課題は台湾」ジェームズ・ショフ氏

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米ワシントンで、毎日新聞のインタビューに応じる米国笹川平和財団のジェームズ・ショフ氏=2021年10月6日、秋山信一撮影
米ワシントンで、毎日新聞のインタビューに応じる米国笹川平和財団のジェームズ・ショフ氏=2021年10月6日、秋山信一撮影

 米国と中国の戦略的競争が続く中、日本はどのように世界と向き合っていくべきなのか。日米関係や朝鮮半島情勢に詳しい米国笹川平和財団シニアディレクターのジェームズ・ショフ氏(55)に聞いた。【聞き手・秋山信一】

 ――世界の現状をどうみていますか。

 ◆私たちは今、歴史的に見ても非常に重要な変動期を生きています。米国と中国の関係が変化し、長期的な戦略的競争の時代に入ってきました。米中関係の変化は、経済、外交、防衛、安全保障、教育、科学、技術革新など、あらゆる分野に影を投げかけています。また、通信や人工知能(AI)などの技術革新による「第4次産業革命」は、私たちの生活や経済に変化を起こし、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)がこうした変化を加速させました。在宅勤務が広がり、商取引の有りようも変化しつつあります。

 ――米中の競争の本質はどこにあるのでしょうか。

 ◆国際秩序における権力争いだと考えます。米国はこれまでパートナー国と協力し、国際法や貿易ルール、国際機関といった秩序を築いてきました。中国も既存秩序の恩恵を受けてきましたが、米国が優越的な現状は不公正だと感じるようになったのです。

 例えば、米国は国際金融取引におけるドルの影響力の大きさを利用し、問題があると考える国家や企業に制裁を与える武器として使っています。中国は貿易の制限などで他国を威迫していますが、同じようなことを米国もやっている面があります。米中とも自国の利益を守り、より豊かになろうと考えていますが、裏返せば、相手が過大な権力を握ることへの恐怖に突き動かされています。

 しかし、米国の手法は完全ではないにしても、中国より民主的で公正です。中国の経済・社会モデルは国家による管理や監視に重点を置いていますが、米国では市民が自らの将来を決める力を持っています。日本を含めてアジアや欧州の多くの国が米国を支持しています。

 ――日本はどう対処していけば良いでしょうか。

 ◆日本は米国の非常に重要なパートナーであり、技術や商取引、貿易などの分野では世界的に重要なプレーヤーでもあります。国土が相対的に小さく、資源も少ない日本は、国際社会との結びつきが強く、世界の変化に大きな影響を受けています。

 日本がこうした変化の潮流に対応していくために必要なのが、…

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