寄稿

追悼 さいとう・たかをさん 緻密に劇画描きこなす=川崎のぼる(漫画家)

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漫画「ゴルゴ13」の連載40周年記念パーティーで壇上に立つさいとう・たかをさん=東京都内で2008年11月13日、小出洋平撮影
漫画「ゴルゴ13」の連載40周年記念パーティーで壇上に立つさいとう・たかをさん=東京都内で2008年11月13日、小出洋平撮影

 さいとう・たかをさんの訃報を聞いたのは、知り合いのスポーツ新聞記者の方からだった。その少し前にテレビ番組で「ゴルゴ13」について語っておられ、お元気そうだなと思っていた矢先のことで、携帯電話で検索したら、亡くなられたとの記事を見て愕然(がくぜん)とした次第である。

 さいとうさんと知り合ったのは、私が大阪の中学生の頃。さいとうさんが18歳で「空気男爵」という作品で単行本デビューしたという新聞記事を見て、偶然にも私の同級生の姉がさいとうさんと知り合いだったこともあり、矢も盾もたまらず、そのお宅を訪ねた。

 中学を卒業後、10年後にはプロの漫画家になっていようと、町工場で働きながらわずかな睡眠で作品を描きためていた。数カ月後、さいとうさんから助手として手伝いに来ないかと声がかかる。独特のGペンのタッチ、構図の取り方、鋭い感覚的なものを、そばで学ばせてもらった。1年後、私は16歳でデビューすることができた。

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