「古い制度が第1次産業を縛る」 専門家が求める地方振興策とは

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ワン・グローカルの鎌田由美子代表=本人提供
ワン・グローカルの鎌田由美子代表=本人提供

 第2次安倍晋三政権が2014年に打ち出した「地方創生」。地方の人口減少抑制や地域活性化が狙いだったが、必ずしも大きな成果は出ていない。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うライフスタイルの変化で、東京都は転出者が転入者を上回る「転出超過」となるなど、東京一極集中にブレーキもかかっている。地方の活性化について政治に期待することは何か。地域振興を支援する「ONE・GLOCAL(ワン・グローカル)」代表、鎌田由美子さん(55)に聞いた。【聞き手・松岡大地】

コロナ禍の地方転入は限定的

 ――地方の現状をどのように見ていますか。

 ◆新型コロナの感染拡大でテレワークが普及したことは、地方にとって大きなプラスです。必ずしも東京で働く必要はなくなり、働く場所としての東京の価値が大きく変わったと思います。テレワークはライフスタイルの変化を後押ししており、実際に都市部からの転入者が増えた地域もあります。しかし、そのような地域は東京近郊や100万人都市近郊が多く、必ずしも地方全体の転入者増にはつながってはいません。

 ――地方の人口を増やすには何が必要ですか。

 ◆移住などをした「定住人口」を増やすためには、まず「関係人口」を増やすことが重要です。関係人口とは、定住人口でも、観光に来た「交流人口」でもなく、その地域とさまざまな形で関わる人の数です。

 最近、大手企業が副業を認めるようになったことは、関係人口の増加につながる動きで期待できます。地方への移住は、働く場所が少ないことが大きなネックとなっています。しかし、今は週に2日間を副業に充てるような働き方も可能になっています。大企業で働く人々が副業で地方の活性化をサポートすれば、地方に大きな変化が生まれるでしょう。東京での仕事もしながら地方とも関わることで、常に東京の新しい情報を地方に持って行くことができ、地方のニーズともマッチします。

 ――地方では、どのような人材が求められていますか…

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