G20、物価安定へ「行動」確認 国際課税のOECD合意支持

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
G20財務相・中央銀行総裁会議後、記者会見する日銀の黒田東彦総裁=米ワシントンで13日、共同 拡大
G20財務相・中央銀行総裁会議後、記者会見する日銀の黒田東彦総裁=米ワシントンで13日、共同

 日米欧など先進国と新興国による主要20カ国・地域(G20)は13日、米ワシントンで財務相・中央銀行総裁会議を開き、原油価格の高騰などインフレ圧力の高まりを受け、各国が「物価の安定など使命を果たすため、必要に応じて行動する」ことで一致した。また、経済協力開発機構(OECD)が今月合意した新たな国際課税ルールへの支持も表明した。

 新型コロナウイルス禍で落ち込んだ経済活動の再開に伴い、世界的に原油などの需要が拡大する一方で、供給が追い付かない状況が続いており、世界的な物価上昇が続いている。

 日本ではガソリン価格が約7年ぶりの高値を付けたほか、中国政府が14日発表した9月の工業品卸売物価指数は過去最大の上昇幅を記録。供給網の混乱などに伴う一時的な現象との見方もあるが、物価上昇が長期化・深刻化すれば世界経済の新たな下押しリスクとなりかねない状況だ。

 G20は各国中銀に引き続き状況を注視し、必要な場合は物価安定に向けた対応を取るよう求めた。原油価格などの動向によっては月末のG20首脳会議(サミット)でインフレ抑制に向けた更に強い対応を打ち出す可能性もある。

 一方、国際課税ルールはOECDの8日の交渉会合で、非加盟国を含む136カ国・地域が最終合意した。法人税の国際的な最低税率を15%に設定するほか、巨大IT企業など多国籍企業を対象にした「デジタル課税」を導入することが柱。G20は会議閉幕後に発表した共同声明で「OECDが示した最終的な政治的合意を支持する」と表明し、2023年の新ルール導入に向け、多国間協定など準備の加速を求めた。

 日本から出席した日銀の黒田東彦総裁は、閉幕後の記者会見で、国際課税について「歴史的な合意だ」と評価。鈴木俊一財務相は欠席したものの、14日に日本で記者団の取材に応じ「100年来の国際課税原則の見直しが合意されたことを高く評価する」と述べた。【中井正裕(ワシントン)、袴田貴行】

あわせて読みたい

注目の特集