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「3K」スポ根バレー部出身の記者がスケボーに感じるモヤモヤ

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東京オリンピックのスケートボード女子パーク決勝。3本目を失敗で終えた後、他の選手たちに担ぎ上げられて励ましを受ける岡本碧優(中央)=有明アーバンスポーツパークで2021年8月4日、宮間俊樹撮影
東京オリンピックのスケートボード女子パーク決勝。3本目を失敗で終えた後、他の選手たちに担ぎ上げられて励ましを受ける岡本碧優(中央)=有明アーバンスポーツパークで2021年8月4日、宮間俊樹撮影

 汗と涙。気合と根性――。スポーツはきつく、苦しく、厳しいものだと思っていた。15年ほど前、大学体育会バレーボール部員だった私は「言われた通りにやれ」と話すOBコーチから投げつけられる球を追う練習が憂鬱だった。だが、東京オリンピックでは、スケートボードなど若者に人気があることで初めて採用されたアーバン(都市型)スポーツの選手たちのはじけるような笑顔に、嫉妬なのか、羨望(せんぼう)なのか、複雑な感情を覚えた。「スポーツって、楽しいものだったんだなあ」。これは「スポ根漫画」の世界にいた記者の、悔恨と開眼の物語である。

「敵と口を利くな!」

 五輪のハイライトとして、多くの関係者はスケートボードのシーンを挙げる。女子パークの優勝候補だった15歳の岡本碧優(みすぐ)が大技に失敗して4位に終わった直後、他の選手たちに担ぎ上げられた。試合中も敵味方関係なく、拍手を送り合っていた。コーチはおらず、一緒に滑る相手やネット交流サービス(SNS)の動画から学ぶ文化ゆえに選手同士の仲間意識が強い。バレーの元メダリストは「私たちは監督から『敵と口を利くな』と言われ…

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