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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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消えゆく民間震災遺構 震災から10年過ぎ、苦渋の決断 宮城

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 10月15日の朝、更地が広がる宮城県名取市の沿岸部で、震災遺構としてぽつんと1軒だけ残されてきた民家の解体工事が始まった。重機の動作音と共に、建物はバリバリと音を立て、少しずつ崩されていく。仙台空港のそばにあり、2011年に起きた東日本大震災の津波により住民約400人のうち、54人の命が失われた北釜地区。取り壊される自宅を見つめながら、空港近くで駐車場を営む家主の鈴木英二さん(80)は「長い時間かけて築き上げてきたが、壊すのは一瞬。やっぱり見るのはつらい」と淡々と心情を語った。

 鈴木さんは震災時、1985年に新築したこの家に家族6人で暮らしていた。高さ10メートルに達する津波が押し寄せる中、家族と空港に避難し無事だったが、家の1階部分は完全に水没。建物の海側は削られるように破壊されたが、かろうじて流されずに残った。

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