中国経済、大減速 習氏の肝いり政策が裏目、三つのリスク顕在化

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中国東部の江蘇省南京市にある石炭火力発電所=2021年9月27日、AP
中国東部の江蘇省南京市にある石炭火力発電所=2021年9月27日、AP

 新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込み、いち早く景気を回復軌道に乗せた中国に異変が起きている。18日に発表された2021年7~9月期の成長率は、4~6月期から大きく減速した。背景には、習近平指導部肝いりの中長期政策が足元で裏目に出て、「三つのリスク」が顕在化した実態がある。

工場の操業や市民生活を直撃

 「これが本当に世界第2位の経済大国なのか。あまりにずさんだ」。中国に進出している日系金融機関の社員は9月下旬、こう嘆息した。電力需給の逼迫(ひっぱく)を理由に、取引先の部品メーカーの工場などが操業開始直前に地元当局から突然、生産停止を求められたり、平日3~4日の操業停止を余儀なくされたりしたためだ。

 日本など外資企業を含む工場などへの電力供給制限は、中国本土全体の約3分の2にあたる20省・直轄市・自治区で発生したとされる。これが7~9月期の国内総生産(GDP)のうち工業生産を押し下げた一因になった。中国の建設機械最大手・三一重工集団は10月15日、記者団の取材に対し「先月は少し影響があった」(代晴華・高級副総裁)と認めた。

 東北部では、電力不足の影響が市民生活にも及ぶ。計画停電で住宅への電気供給が止まり、…

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