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第49回衆院選

岸田文雄首相が衆院選を10月19日公示、31日投開票で実施すると表明。短期決戦の選挙戦となります。

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野党共闘、一定の効果 小選挙区2割で接戦 衆院選序盤情勢調査

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衆院選が公示され、政党党首の演説に耳を傾ける人たち=JR新宿駅前で2021年10月19日午前10時22分、北山夏帆撮影
衆院選が公示され、政党党首の演説に耳を傾ける人たち=JR新宿駅前で2021年10月19日午前10時22分、北山夏帆撮影

 毎日新聞が実施した衆院選の特別世論調査では、前回2017年の衆院選で大勝した自民党と、候補者を一本化した野党5党による接戦の結末が、全体の議席配分を大きく左右しそうだ。「風が最後にどちらに向かうか分からない」との声も漏れ、与野党双方が序盤戦から引き締めと底上げに躍起だ。

 毎日新聞の序盤情勢調査では、289小選挙区のうち約2割で接戦となるなど、与野党が激戦を繰り広げている。立憲民主党、共産党、国民民主党、れいわ新選組、社民党の野党5党が候補者を一本化した213選挙区では、一本化しなかった選挙区に比べて自民、公明両党との接戦となるケースが多く、「野党共闘」の成果も一定程度うかがえる。

 全289選挙区のうち自公系候補が優勢だったのは6割弱の170選挙区。野党5党が優勢なのは43選挙区だった。このほか、与野党などの接戦となっているのが全体の約2割にあたる63選挙区に上った。

 野党5党が候補者を一本化した213選挙区で、野党5党が優勢または接戦となっているのは5割弱の97選挙区だった。野党が競合した72選挙区で優勢または接戦なのは7選挙区にとどまっており、一本化した選挙区ではそれなりに共闘効果が上がっているとみられる。たとえば、保守分裂で自民前職と保守系無所属が立候補し、日本維新の会新人も立候補した宮崎1区では立憲新人が優勢となっている。

 県内の全選挙区で一本化にこぎつけた長野では、2区で立憲前職が有利な戦いを展開。社民を離党し、立憲に合流した前職のいる大分2区も自民前職に先行している。国民は前職のいる香川2区など3選挙区で、共産も沖縄1区で支持を広げている。互角の戦いが見込まれる「接戦区」も、過去の国政選挙で候補を一本化し、一定の成果を上げてきた東北地方の選挙区などで多くみられ、激戦模様だ。

 また、野党5党が一本化した213選挙区のうち、事実上の与野党「2極対決」となった142選挙区では、…

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【第49回衆院選】

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