ビットコインを通貨にして1カ月半 小国の「実験」は失敗なのか

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エルサルバドルのブケレ大統領=国連総会に寄せたビデオメッセージから、2021年9月23日、AP
エルサルバドルのブケレ大統領=国連総会に寄せたビデオメッセージから、2021年9月23日、AP

 中米の小国エルサルバドルが仮想通貨(暗号資産)の代表格ビットコインを世界で初めて法定通貨として採用して1カ月半を迎える。起業家出身の若き大統領が貧困層を支援する狙いも込めて、国際機関の専門家の忠告を振り切って始めた壮大な「社会実験」だが、現地はどうなっているのか。

 「ビットコインにノーだ」。首都サンサルバドルでは17日、ブケレ大統領(40)への抗議デモが開かれた。現地メディアによると、参加者は約4000人。同規模のデモはビットコインの採用を始めて間もない9月15日にも発生しており、参加者がビットコインに対応した現金自動受払機(ATM)を破壊する場面もあった。

 地元シンクタンクの調査では、9月には消費者の87%が…

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