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50年以上続く毎日新聞夕刊社会面掲載のコラム。編集局の副部長クラスが交代で執筆。記者個人の身近なテーマを取り上げます。

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マラリアの記憶

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 24年前、東アフリカを一人旅していた時、世界3大感染症の一つ、マラリアにかかった。タンザニアのザンジバル島でのこと。21歳だった。

 島の中心から離れた村の宿で寝ている時に突然、体の節々が痛くなった。嘔吐(おうと)と下痢が止まらない。熱は39度8分。村に医者はいない。街に向かうトラックの荷台に乗せてもらい約2時間。体育座りで揺られ、ぐったりした。

 病院に着くと約50人の列。マラリアを調べる検査に並んだ。結果が出ると、私だけ医者に呼ばれた。「ウェウェ ニ マレーリア」。マラリアと告げられたスワヒリ語は今も頭にこびりついている。ほかの人は陰性だったようだ。油断があった。蚊にさされても大丈夫だろうと、マラリアの予防薬を飲んでいなかった。

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