野菜が地球を救う? 東大が科学的に探る食品ロス削減の「切り札」

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キャベツの外皮(左上)、いよかんの皮(中央上)、タマネギの皮(右上)をそれぞれ粉末にし、熱圧縮で固めて作った新材料=酒井雄也・東大准教授提供
キャベツの外皮(左上)、いよかんの皮(中央上)、タマネギの皮(右上)をそれぞれ粉末にし、熱圧縮で固めて作った新材料=酒井雄也・東大准教授提供

 まだ食べられる状態の食品を捨てる「食品ロス」など食品廃棄物を減らしたい――。そんな問題意識を持って、野菜や果物などから建材を作ろうとしている研究チームが東京大にあるという。どんな研究をしているのか。東大生産技術研究所(東京都目黒区)の実験室を訪れた。【岡田英/科学環境部】

実験室にホットプレート

 環境省と農林水産省の推計によると、2018年度に出た食品廃棄物(有価物を含む)は約2530万トンに上る。このうち「食品ロス」が約600万トンで、残りの約1930万トンは野菜の芯や魚の骨など、元々食べられない部分だ。

 肥料や飼料などとして再利用されることが多いが、価格が安く採算がとりにくい課題がある。政府は10年に「20年に4割」という再利用率の目標を掲げたものの達成できず、目標は「20年」から「25年」に先送りされた。

 こうした中で、東大生産研准教授の酒井雄也さんの研究チームは、食品廃棄物に目を付けた。酒井さんの専門は建設材料工学だ。食べられるのに捨てられる食品だけでなく、食べられない部分も活用した新材料の開発に取り組んでいる。

 実験室では、新素材を作る工程を見せてく…

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