北海道のウニ、サケ大量死 赤潮の原因プランクトンはどこから?

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10月9日時点のJAXAの衛星データによる植物プランクトンの濃度。赤は濃度が濃い海域で、黄緑は薄い海域=北海道大提供
10月9日時点のJAXAの衛星データによる植物プランクトンの濃度。赤は濃度が濃い海域で、黄緑は薄い海域=北海道大提供

 北海道南東部の太平洋沿岸では、広範囲に発生した赤潮の影響とみられる秋サケやウニの大量死が確認され、甚大な被害が出ている。赤潮といえば、これまでは瀬戸内海や九州など温暖な西日本の沿岸での発生が多い。果たして、地球温暖化により北海道の海が暖かくなり赤潮が北上したのだろうか。取材すると、意外な原因が見えてきた。

 えりも町のえりも漁協は、9月20日ごろから大量のエゾバフンウニが死んで打ち上げられたり、定置網で秋サケが死んでいたりするのを確認した。その2日後からは、豊頃(とよころ)町の大津漁港を中心に、十勝地方の太平洋沿岸でも被害が確認された。大津漁協によると、22日ごろから定置網にかかったサケが死んでいるのが見つかるようになった。

 北海道水産振興課が公表した10月18日時点の集計によると、こうした被害は道東沿岸を中心にサケ約2万1300匹、ウニ約2300トンに上る。ツブ貝やブリなどにも被害があり、被害額は計約76億円という。

 一方、赤潮は…

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